2011/01/16

【休肝日】「食の軍師」を読む

「孤独のグルメ」「孤独の中華そば江ぐち」(この本、俺の去年ベストワン作品)の作者として(一部ファンの間で)名高い久住昌之さんと和泉晴紀さんのユニット泉昌之が贈るデビュー30周年の集大成的グルメコミック。

食の軍師 (ニチブンコミックス)食の軍師 (ニチブンコミックス)
(2011/01/08)
泉 昌之

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トレンチコートの中年がおでん屋台、もつ焼き、そば屋、とんかつをどう攻めるか?と妄想するこの異形のジャンル。今作では三国志風味を加味。自らを食の諸葛孔明とする主人公の前に強力な敵が現れる・・・。

「まず大根とコンニャクとごぼう天ください」

「こやつ・・・デキル!」(くわっ)「おでん界では大根にその店の全ての味が集結していると言われる試金石、まずこれを一手として、コンニャクに歯ごたえを試し、練り物とその中のごぼうの味でこの店の実力を知ろうという魂胆だろう・・・おでん者として、負けられん!」・・・「スイマセン!はんぺんと玉子とちくわぶをください!」「白色で統一しながら原料の全く違う三品の丸、三角、四角・・・白三形の陣で勝負!」

って一事が万事のこの調子。

一番ウケたのが最後の対決、崎陽軒のシウマイ弁当対決。

「シウマイ弁当と銘打ちながらシウマイは少なめの5個、小さいながらも存在感のある鳥唐揚げ、彩りばかりでなく味もしっかりと美味しい卵焼きとカマボコ、緑のバランを挟んでこの弁当でしか食べることができぬ鮪の照り焼き、その背後に潜む筍煮がニクい!コーナーには切り昆布と紅ショウガが魔よけの様な箸休めとなっている。なんといっても美味しいのが干しアンズの存在だ。これで780円から750円に値下げとは、恐れ入ったりあっぱれ崎陽軒。」とか言いながらどう敵が食べ進めるのかを観察するのだが・・・。

もう目の付けどころとしてまさに神は細部に宿る状態で、ディテールのばかばかしいほどの細かさと、そういうことってあるなあと膝を打ってクスリと笑う積み重ね。30年この調子というあまりのブレなさにもう脱帽。

三国志ファンにもおススメな傑作です。
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