2010/03/13

『今夜、すべてのバーで』

昨日は飲みすぎちゃって、と頭を掻きながら言うのは酒飲み助の習性だがそのうちアル中になってしまうというのはあながち冗談ではない。

稀代の酒飲みだった中島らもが書いたこの小説は自身のアル中体験を元にリアリティ抜群の傑作。

病院に担ぎこまれた35才のライターが復活するまでを描いて感動的な作品だ。

今夜、すベてのバ-で (講談社文庫)今夜、すベてのバ-で (講談社文庫)
(1994/03/04)
中島 らも

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同じ病室の個性的な患者たちのおかしな行動に笑い、起こる悲劇に涙する。
酒に溺れるのには理由があるのだ。

遺体を拭くための霊安室のエチルアルコールまで飲んでしまうアル中の生態やAA(Alcoholics Anonymous アルコール中毒更生会)の存在、アルコールが家庭を壊してしまう例などを描いてアル中の怖さを描く一方、酒のうまさや酔うことの魅力を描いて全ての酒好き必読の書。
(特に久里浜式は1回やってみてください。俺は7.7点で重篤問題飲酒群でした・・・)

らもさんは結局酒が原因で命を落としたけれど、主人公がそうだったようにこの本のおかげで命びろいした人もいるに違いない。

守るものがあると人は強くなれる。人は1人では生きていけない。
赤面するような言葉だけれど、たぶんそういうことなのだ。
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