2009/11/15

【休肝日】「さすらいの麻婆豆腐」

谷中の古本屋古書ほうろう にはいつも発見がある。今回は陳建民さんの「さすらいの麻婆豆腐」を発見し即購入。

さすらいの麻婆豆腐―陳さんの四川料理人生 (平凡社ライブラリー)さすらいの麻婆豆腐―陳さんの四川料理人生 (平凡社ライブラリー)
(1996/01)
陳 建民

商品詳細を見る



陳建民さんは言わずと知れた四川料理の父。「きょうの料理」の顔として主婦の方々から絶大な支持を集めたというのは聞いた話で、若い人には「料理の鉄人」で中華の鉄人として名をはせた陳健一さんのお父さんと言う方がわかりやすいか(それでも知らないか)。

麻婆豆腐好きな俺は思わず買ってしまったが、麻婆豆腐はぜんぜん出てこない。でも相当面白い陳さんの人生で、一気に読んでしまった。

陳さんは日中戦争前の四川省生まれ。内戦の徴兵が嫌で雲南省に渡り、青海省の西寧でアヘン栽培をして資金をため、レストランをコックとして渡り歩いて成都、重慶、上海と長江沿いに海まで出て、それから台湾に渡って香港に行き、日本に立ち寄るつもりが40年住んでしまったというから驚く人生である。

しかも奥さん3人。日本の奥さんもそれを知って結婚したというからこれまた驚き。昔の中国は一夫多妻で大きくなったら私も奥さんたくさん持ちたいと思ってたね、なんて言う語り口だと妙に納得してしまう。

四川省は山あいで大陸の奥地だったこともあり、日中戦争で日本軍が入ってこれなかったため、四川料理は陳さんが日本に来るまで日本に無かったそうである。戦後満州から引き揚げてきた人から餃子が定着したというのは聞いたことがあったが、あらためて歴史のダイナミズムに驚いた。そして陳さんには麻婆豆腐を広めてくれてありがとうと言いたい。

中国の人は人脈を非常に大切にするというのは知っていたが実際に陳さんは人を頼って頼られて、時には騙されたりすることもあったが結果として人との出会いで日本で成功したわけで、ドライな日本人もこの点は学ぶ点があるかもしれない。

ともあれ、四川料理が食べたくなる一冊。明日は麻婆豆腐を作ろうかな・・・。

関連記事
スポンサーサイト

コメント

非公開コメント

No title

人に歴史あり。伝記ものって面白いよね。
今日の日本のマーボー豆腐があるのも、この陳さんのおかげ^^。感謝感謝です。

ロンドンのマーボー豆腐は、やはり日本のそれとはかなり違います。思うに、”豆板醤”の味が全く違う。豆くさい気がする。こっちのがより本格的なんだろうけど私にはやはり日本のマーボー(トーチ入り)の方が好き。

Re: No title

noriさんの歴史も面白いですよきっと。
いくつかエピソード思い出してます・・・。

伝記づいちゃっていまランス・アームストロングの伝記読んでます。
事実は小説より奇なり。読書の秋です!