徳島『和味』で小エビの塩茹でとすだちハイボール

今まで行ったことのない県はどこだろう、と考えた時、真っ先に浮かんだのが徳島だった。
通り過ぎたことはある。松山から高知まで電車で山を越えた時に大歩危あたりでおお、と歓声を上げて、気がついたら高知だったのだ。
羽田から1時間、空港からバスで30分で徳島駅。都内から三崎に行くのと同じ時間で徳島イン。
駅前はなんとなしかの南国ムード。

徳島、色々あるんですよ。飲み屋街も充実してました。
たいがいの大きな街では飲み屋街は駅前には無いというのが定説で、鹿児島でも博多でも宮崎でも名古屋でも宇都宮でもそうだ。東京駅でもそうか。
後からJRの駅が出来たのか何なのか、大規模駅の大仰さが小さな飲み屋が集まる親密さと相反しているからなのか、たいがいそうなっているので徳島でもそうだろうと思っていたらやはりそうだった。
こういうことは上から俯瞰するとよくわかるので、駅から10分ほど歩いた眉山の山頂へロープウェーで行ってみた。
夕方という半端な時間だったからかロープウェー貸切。
山頂から見る徳島の街並みは川に分断されていてなかなか面白い。そこかしこに緑が見える。
旅先で見る地形は初めて見るせいか方角も何も全くわからないが、その点新鮮だ。
山頂から見てこの辺かな、想定した盛り場を目指して歩く。
なんとなく匂いがすると思ったら割烹的な店が軒を連ねていた。
ガイドブックに載っていない店をいくつかドアを開けるが満席。
なんとなく良さそうな感じだな、という看板を見つけて行ってみました。『和味』(なごみ)です。
エレベータで3階まで上がり、階段で4階まで。恐る恐るドアを開けるとカウンターメインの暖かい感じのお店でした。
店内先客は1組。カウンターに案内されてまずはハイボール。
風があるのでその点過ごしやすいが、この日の徳島の気温は都内とあまり変わらなかった。ハイボールが染み入る。
ハシゴ前提なので、刺身的なものを頂こうと思っておすすめのメニューを見ると、鱧押し。
なるほど、西の方は夏は鱧なのか、と思いつつイカに一票。
ヤリイカの刺身は丁寧な仕事なビジュアル系。
もちっとした感触がトロッとほどける。うまい。
小エビの塩ゆでは頭からでも殻を剥いてもお好みで。
そのままバリバリでもいいですが、簡単に頭が取れるのに気が付いて殻剥いて食べました。
出たばかりだからまだ小さいらしいです。地の食材が安く美味しく食べれる嬉しさ。贅沢です。
すだち酒ハイボールも徳島ならでは!
若干甘めな中に酸っぱさがあって、小エビに合うなこれ。
じゅんさいといちじく和えはじゅんさいのぬるプチ感といちじくの甘さがあいまって面白い。
白ワインでも良さそう。
だんだんと混んできて隣の男性が煙草吸い始めたのでお会計。
店長さんも店員さんも優しい感じで常連さんが多いのも何か頷けるお店でした。
こういうお店が普通にある街は飲み好きが多いんだろうなあ、と感心しながら退店。
さて、次は何を肴に飲もうかな、と盛り場に吸い込まれた俺なのでした。
和味 (割烹・小料理 / 阿波富田駅、徳島駅)
夜総合点★★★★☆ 4.0
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